ヘレンド(HEREND)はハンガリーの磁器ブランドです。1826年創業なので2016年には190周年を迎えた大変伝統のあるブランドです。1842年にはハプスブルク家の王室御用達となりました。ヘレンドが世界に知れ渡るようになったのには3人の王妃が大きく関係しています。まずはイギリスのヴィクトリア女王です。ロンドン万博博覧会の際に蝶や牡丹のシノワズリ調の絵柄を気に入られ、ディナーセットを注文されました。このことからこのシリーズは「クイーン・ヴィクトリア」と名付けられました。次にフランツ・ヨーゼフの妃エリザベートに愛された「ウィーンのバラ」です。元々はウィーン窯で造られていた絵柄でしたがそこの閉窯によりヘレンドが継承しました。立体的に描かれたピンクのバラは高貴でありながら愛らしさもあり、現在でも大変な人気があります。3人目はフランスのナポレオン3世の妃ウージェニです。パリ万国博覧会で「インドの華」のディナーセットを購入されました。こうしてヨーロッパの皇室から貴族へ、そして世界へとブランドの地位を確立していったのです。食器が有名ですが実は紅茶葉も売っています。厳選された紅茶葉のおいしさは言うまでもありませんが、缶がまた素敵なのです。ヴィクトリアを思わせるようなデザインの缶は飾っているだけでも美しいですし、食器に比べるとお値段も手ごろなのでプチギフトにおすすめです。